首都直下地震は神奈川県も要注意|想定される震度や被害、地震に強い家づくりの方法まで解説

「神奈川で家を建てるなら、地震対策は絶対に外せない」と感じている方は多いのではないでしょうか。

首都直下地震は30年以内に70%の確率で発生すると予測されており、川崎市・横浜市では震度6強以上が広範囲に想定されています。

本記事では、首都直下地震で想定される神奈川県の震度や被害について解説するとともに、地震に強い家づくりのポイントをご紹介するので、ぜひ参考になさってください。

このコラムのポイント
・首都直下地震が発生した場合、神奈川県は全壊・半壊棟数が21万棟超と想定されており、新築時には耐震性能を最優先で検討することが重要です。
・SE構法により、在来工法の弱点を解消した地震に強い家を建てられます。
・倒壊しない家にするのはもちろん、造作家具で室内の二次被害まで防ぎましょう。

神奈川県も要注意の首都直下地震とは

神奈川県も要注意の首都直下地震とは

首都直下地震は、東京圏およびその周辺で発生しうる大規模地震です。

東京圏には約3,690万人・約965万棟が集中しており、大規模地震が発生した場合、建物倒壊・火災による死者が最大約1.8万人、全壊・焼失棟数が最大約40万棟、経済的被害は約83兆円に上ると想定されています(※)。

東京圏には中央省庁や企業本社が集中するため、首都中枢機能への影響も深刻です。

首都直下地震の発生確率は30年以内に70%

地震調査研究推進本部の調査によると、首都直下地震が30年以内に発生する確率は70%程度です(※)。

このような切迫したリスクを前に新築住宅を建てる際には、耐震性能の確保が最優先事項の一つといえます。

建物の構造や工法によって地震への強さは大きく異なるため、設計段階から耐震等級や制震・免震技術について十分に検討しなければなりません。

「いつ起きてもおかしくない」という前提で家づくりに臨むことが、ご家族の命と財産を守ることにつながります。

※〈出典〉首都直下地震に備えよう!起こりうる被害、そして被害を抑えるためにできることは? | 政府広報オンライン

神奈川県も注意が必要な理由

首都直下地震に関しては、神奈川県においても十分な対策が欠かせません。

神奈川県のくらし安全防災局危機管理防災課「地震被害想定調査報告書について(簡易版)」によると、首都直下地震で都心南部が震源となった場合の被害想定は次の通りです。

  • 死者数:1,850人
  • ・重症者数:1,050人
  • ・中等症者:1万1,440人
  • ・軽症者数:1万8,670人

また、断水人口は約263万人、停電は約25万軒に及ぶと想定されており、ライフラインへの影響も甚大です。

神奈川県内の住宅においても、地震に強い家づくりに加えて、備蓄などの早急な備えが求められます。

〈出典〉神奈川県ホーム > くらし・安全・環境 > 防災と安全 > 防災・消防 > 地震被害想定調査

首都直下地震で想定される神奈川県の震度や被害

首都直下地震で想定される神奈川県の震度や被害

ここからは、首都直下地震による神奈川県の被害想定について、より詳しく確認していきましょう。

首都直下地震による神奈川県の想定震度

「地震被害想定調査報告書について(簡易版)」の震度分布図によると、首都直下地震が発生した場合、神奈川県内では東部(川崎市・横浜市沿岸北部)を中心に震度6強以上が想定されています。

具体的には以下のエリアで特に強い揺れが予測されています。

  • 川崎市の広い範囲:震度6強が広域に分布
  • ・横浜市の沿岸北部:震度6強
  • ・相模原市東部・厚木市・伊勢原市・海老名市の一部:震度6強
  • ・県東部全体:概ね震度6弱~6強以上
  • ・県西部:震源から離れるため震度5弱〜4程度

もっとも揺れが大きくなると想定されるのが、神奈川県の北東部周辺です。

広い範囲で震度6強の観測が予測されているので、このエリアで家を建てる場合はとくに、住宅の耐震性能が重要となります。

〈出典〉神奈川県ホーム > くらし・安全・環境 > 防災と安全 > 防災・消防 > 地震被害想定調査

首都直下地震で想定される神奈川県の全壊/半壊棟数と分布

首都直下地震が発生した場合、神奈川県の全壊棟数は4万2,920棟、半壊棟数は16万9,670棟と想定されています。

主に神奈川県の北東部(川崎市・横浜市北部)に被害が集中すると予測されており、埋立地では液状化リスクも高いため注意が必要です。

三浦半島・横須賀方面は、震源地から離れるため倒壊リスクは下がるものの、急傾斜地崩壊による全壊の恐れが少なくありません。

火災による焼失も全体で6,450棟が見込まれており、建物被害による人的被害が広がると予測されます。

〈出典〉神奈川県ホーム > くらし・安全・環境 > 防災と安全 > 防災・消防 > 地震被害想定調査

首都直下地震に向けた地震に強い家づくりのポイント

首都直下地震に向けた地震に強い家づくりのポイント

首都直下地震に備え、震度6強の揺れにも耐えられる家を建てるには、次にあげる6つのポイントを押さえておきましょう。

①地盤調査と基礎の強化

家づくりにおける耐震性は、建物本体だけでなく、その土台となる地盤の強さに大きく左右されます。

着工前にスクリューウエイト貫入試験(SWS試験、旧称:スウェーデン式サウンディング試験)などで地盤の強度を確認し、軟弱と判明した場合は地盤改良が欠かせません。

地盤改良の工法は軟弱層の深さによって異なり、概ね2m以内なら表層改良工法、2〜8m程度なら柱状改良工法、8mを超える深層には小口径鋼管工法などが選定されます。

地盤改良後は、建物全体の荷重を面で支えるベタ基礎を採用することで、地震時の不同沈下リスクを低減しましょう。

矢島建設工業では、強固な鉄筋コンクリートのベタ基礎を採用し、施工時の品質管理まで徹底して行うことで、長年にわたって安心して暮らせる丈夫な家を提供しています。

地震に強い家づくりを叶えたい方は、お気軽にご相談ください。

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地盤改良については、こちらの記事で詳しく解説しています。

〈関連ページ〉地盤改良や杭打ちの必要性は地盤調査でわかる|しないリスクや軟弱地盤の見分け方

②許容応力度計算による構造設計

許容応力度計算とは、柱・梁・接合部といった建物の各部材が、地震力や風圧などの外力に耐えられるかを数値で検証する構造計算です。

壁の量だけを確認する簡易計算とは異なり、部材一つひとつにかかる応力を精密に解析するもので、「引張」「圧縮」「曲げ」といった各種応力を算出し、それぞれが許容値の範囲内に収まっているかを確認します。

この検証によって、設計段階から弱点となりうる箇所を特定・補強できるため、完成後の安全性を数値で裏付けることが可能です。

私たち矢島建設工業が採用している「SE構法」ではこの計算を実施しており、科学的根拠に基づく耐震性能を証明できます。

③SE構法の剛接合フレームで建物全体を一体化

SE構法では、独自開発の「SE金物」と「Sボルト」を使用して柱と梁を強固に接合し、建物全体をひとつの一体フレームとして機能させます。

従来の在来工法では、ほぞ継ぎによって木材の断面が削られるため、接合部の強度が低下するという問題がありました。

SE構法はこの弱点を解消しており、地震による水平力が加わっても、接合部が変形・破壊されにくい構造を実現しています

また、在来工法と比べて5.8倍の強度を持つ耐力壁と組み合わせることで、建物の剛性をさらに高めているのもSE構法の特徴です。

これにより、地震のエネルギーが一箇所に集中せずに分散されるため、大地震時の倒壊リスクを大幅に低減できます。

④耐力壁のバランスのよい配置と直下率の確保

耐力壁が一方向や一箇所に偏ると、地震時にねじれが生じ、弱い部分に力が集中して倒壊リスクが高まります。

建物全体で揺れを受け止められるように、四隅・外周・内部に均等に揺れが分散される構造にしましょう。

耐力壁・柱の配置では「直下率」も重要な指標です。

直下率とは、2階の耐力壁・柱の直下に、1階の耐力壁・柱が揃っている割合のことで、一般的に以下の数値が目安とされています。

  • 柱の直下率:50%以上
  • ・壁(間仕切り壁)の直下率:60%以上
  • ・耐力壁の直下率:70%以上

直下率が低いと上階からの荷重が基礎へスムーズに伝わらず、特定の部材に負荷が集中してしまい、倒壊のリスクが高まるため注意しましょう。

ちなみにSE構法では、高強度の専用耐力壁を、ラーメン構造と組み合わせてバランスよく配置します。

これにより、上下階を通じた力の流れを的確に設計しているのが安心できるポイントです。

こちらの記事では、SE構法について詳しく解説しています。

〈関連ページ〉SE構法とは柱や壁が邪魔にならない木造工法!耐震性と設計自由度を両立する家づくり

⑤シンプルな建物形状と軽い屋根材の選択

シンプルな形状ほど地震に強いというのが、耐震設計の基本です。

建物を上から見たとき、正方形や長方形のようなシンプルな形状は耐震性に優れています。

向かい合う壁が互いに支え合い、地震のエネルギーを建物全体へ均等に分散できるためです。

一方、L字型やコの字型など凹凸のある形状は、力が一部分に集中しやすく、その箇所が損傷しやすくなります。

また、屋根の重さも見逃せないポイントです。

重い瓦(目安約50kg/㎡)ではなくガルバリウム鋼板(目安約5kg/㎡)などの軽量素材を採用すると、建物の重心が下がり、揺れが大幅に小さくなります。

高い耐震性能を確保するためにも、シンプルな形状と軽い屋根を組み合わせましょう。

⑥造作家具で転倒リスクを減らす

造作家具は壁・床と一体化して固定されるため、地震時の転倒・移動リスクを大幅に抑えられます。

背の高い本棚や食器棚などの置き家具は大きな揺れで倒れやすく、負傷の原因になりがちですが、造作家具なら設計段階から耐震性を組み込めるのがうれしいポイントです。

部屋の寸法にぴったり合わせることで隙間もなくなり、後付けの転倒防止器具が不要になるほか、地震後の避難経路確保にも役立ちます。

矢島建設工業では、棚・テレビボード・ダイニングカウンターなどのさまざまな造作家具を、施主様のご要望やライフスタイルに合わせてご提案しております。

詳しくはこちらをごらんください。

〈関連ページ〉【造作家具】空間と調和するデザイン|矢島建設工業

まとめ

地震に強い家は、建てた後も安心感を得られます。

SE構法によって地震の揺れに強い家を建てるだけでなく、造作家具を取り入れることにより、室内の転倒リスクも設計段階から抑えましょう。

首都直下地震にも耐えうる家づくりでお悩みの方は、神奈川県を中心に一都三県で住まいづくりをお手伝いしている「矢島建設工業」にお気軽にご相談ください。

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