シックハウス症候群は新築からいつまで?化学物質の放出は2年が目安|設計時や建築後にできる対策

新築住宅を検討中だけど、シックハウス症候群が心配」と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

シックハウス症候群の症状は、一般的に「新築後2年程度」続きますが、住宅設計時の対策によって軽減できます。

この記事では、シックハウス症候群が続く期間の目安や、家づくりの段階でできる予防策、建材選びのポイント、入居後の対策などを詳しく解説します。

ご家族が安心して健康に暮らせる住まいを実現するため、ぜひ最後までごらんください。

このコラムのポイント
・シックハウス症候群は、家づくりの段階で化学物質を含まない材料選定や自然素材の活用により予防できます。
・シックハウス症候群の原因となる化学物質は、天井裏や床下など目に見えない部分からも室内に入り込むため、対策が必要です。
・入居後は24時間換気システムの利用と、化学物質の少ない家具や日用品選びで快適な住環境を維持できます。

シックハウス症候群は新築から2年が目安|一方でカビやダニによるリスクは増える

シックハウス症候群は新築から2年が目安|一方でカビやダニによるリスクは増える

シックハウス症候群は、建材や家具から放散される化学物質によって引き起こされる健康被害です。

新築の家では、建材や家具から化学物質が放出されやすく、これらが原因でシックハウス症候群を発症するリスクが高まります。

一般的に、化学物質の放出量は、建築後およそ2年をかけて徐々に減少していきます。

しかし、築2年を過ぎても、引き続きシックハウス症候群への対策が必要です。

室内のカビが発生させる揮発性有機化合物(VOC)が健康被害をもたらすことが明らかになっている他、ダニの死骸が室内に飛散することでアレルギー反応を引き起こす可能性もあります。

シックハウス症候群の症状

シックハウス症候群の症状はさまざまで、個人差があります。

同じ空間にいても、まったく影響を受けない人もいれば、敏感に反応する人もいます。

シックハウス症候群の主な症状は、以下の4つです。

  • ・目の症状:目がチカチカする、かゆみ、痛み
  • ・鼻や喉の症状:鼻水、鼻づまり、くしゃみ、喉の乾燥や痛み、イガイガ感
  • ・全身症状:頭痛、めまい、吐き気、疲労感、倦怠感
  • ・皮膚の症状:皮膚のかゆみ、湿疹、赤くなる

シックハウス症候群の原因

シックハウス症候群は、一つの原因で起こるものではなく、複数の要因が絡み合って発生します。

シックハウス症候群の主な原因は、以下の3つです。

  • ・住宅の高気密化・高断熱化
  • ・建材や日用品から出る有害物質
  • ・カビやダニなどによる影響

シックハウス症候群の症状は、原因となる建物や環境を離れると改善される点が特徴です。

家づくりでできるシックハウス症候群対策

家を建てる段階からシックハウス対策をすることが、快適に生活するうえで欠かせません。

FFC免疫住宅を建てる

FFC免疫住宅を建てる

FFC免疫住宅とは、建材にFFC(水溶性二量体鉄塩)を活用して、シックハウスの原因となる化学物質やカビ・感染菌の害を抑え、空気環境を改善する住宅です。

FFCテクノロジーは、化学物質の放散量を減らすだけでなく、室内の空気環境を健康的に保ちます。

ホルムアルデヒドやVOCsの発生、アレルギーの原因となるカビやダニの発生を抑えることで、より安心して暮らせる住まいづくりができます。

〈関連ページ〉FFC免疫住宅

化学物質の放散量が少ない建材を選ぶ

シックハウス症候群の主な原因物質は、合板や接着剤、塗料などから放散されるホルムアルデヒドやその他の揮発性有機化合物です。

これらの化学物質の放散量を少なくすることが、室内空気汚染を防ぐための根本的な対策です。

  • F☆☆☆☆(エフフォースター)材の採用:ホルムアルデヒドの放散量が少ないことを示す「F☆☆☆☆」表示のある建材や家具を選ぶ
  • 自然素材の活用:無垢材や漆喰・和紙・自然塗料などの化学物質をほとんど含まない自然素材を内装に取り入れる

無垢フローリングの特徴について、こちらで解説しています。

〈関連コラム〉無垢フローリングで後悔する前に知っておきたい特徴と対策|メリットや他の選択肢もご紹介

天井裏・床下へも対策する

天井裏・床下へも対策する

シックハウスの原因となる化学物質は、天井裏や床下・壁内などからも室内に入ります。

天井裏や床下などへの対策は以下の2つです。

  • ・居室と天井裏などの空間を区画し、化学物質の流入を防ぐ
  • ・居室だけでなく、天井裏などにも機械換気設備を設置する

建築中に検査・測定をする

法律を遵守して建てられた家であっても、国が定めた最低限の基準を守っているだけでは、きれいな空気環境とは言えない場合もあります。

工務店によっては、建築中や引き渡し前に専門家が空気環境の測定を実施しており、目に見えない化学物質を客観的に把握できます。

入居後のシックハウス症候群対策

家を建てた後も、ご家族の健康な暮らしを守るには、日々の対策が大切です。

24時間換気システムを止めない

24時間換気システムを止めない

現代の新築住宅には、24時間換気システムの設置が義務付けられています。

24時間換気システムは、室内の空気を常時入れ替えることで化学物質の濃度を薄める効果があるため、スイッチを切らずに常に稼働させておきましょう

空気清浄機を活用する

空気清浄機は、換気の補助的な役割を果たし、空気中の微細なアレルゲンや化学物質を除去するのに役立ちます。

ただし、空気清浄機はあくまで換気の代わりにはならないため、換気との併用をおすすめします。

化学物質の少ない家具や生活用品を選ぶ

化学物質の少ない家具や生活用品を選ぶ

建築基準法の規制は建物自体に適用されるため、入居後に使用する家具や日用品は規制の対象外です。

家具や日用品もシックハウスの原因となる化学物質の発生源になり得るため、慎重に選びましょう。

  • ・家具を選ぶ際は、ホルムアルデヒドの放散量が少ない製品や、F☆☆☆☆表示のあるものを選ぶ
  • ・衣類の防虫剤・トイレの芳香剤・消臭剤・化粧品・タバコ・ストーブなども室内のVOCs(揮発性有機化合物)濃度を高める可能性がある

〈参考〉建築基準法に基づくシックハウス対策について > 快適で健康的な住宅で暮らすために|国土交通省

新築のシックハウス症候群はいつまでQ&A

新築のシックハウス症候群はいつまでQ&A

新築のシックハウス症候群について、矢島建設工業がよくいただく質問・回答を紹介します。

Q.家を建てる際に、ハウスメーカーを選ぶポイントはありますか?

A. シックハウス対策に積極的に取り組んでいるハウスメーカーを選ぶことが大切です

使用する建材やシックハウスの測定について説明されるか、換気システムについて適切な提案があるかなどを確認しましょう。

また、健康住宅や自然素材の家づくりに実績があるかどうかも判断基準になります。

Q.FFC免疫加工するにはどのくらいの費用がかかりますか?

A. 新築一戸建て(延床面積35坪)でクロス・クッションフロア・床材をFFC免疫加工した場合、費用は10~15万円程度かかります。

詳しいお見積もりについては、矢島建設工業までお気軽にお問い合わせください。

まとめ

新築のシックハウス症候群は、建材から放散される化学物質が原因で、建築後2年ほどで放散量が落ち着きます。

シックハウス対策は、家を建てる段階だけでなく入居後も継続的に取り組むことが大切です。

神奈川県横浜市周辺で新築住宅のシックハウス対策でお悩みの際は、「矢島建設工業」にお気軽にご相談ください。

お客様の健康と安全を最優先に考えた、理想の住まいづくりをサポートいたします。

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