
「書斎に窓を設けるべきか迷っている」という方も多いのではないでしょうか。
書斎の窓は採光や換気、開放感を得るために欠かせませんが、設置方法を誤ると後悔することもあります。
この記事では、書斎に窓を設ける理由やメリット・デメリット、おしゃれな施工事例、窓選びのポイントなどを、わかりやすく解説します。
快適で機能的な書斎空間を実現するために、ぜひ最後までごらんください。
このコラムのポイント |
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・書斎に窓を設けることで、採光・換気・開放感が得られ、作業効率と快適性が向上します。 ・窓の設置には騒音や視線などのデメリットもありますが、適切な窓選びと配置により解決できます。 ・成功する書斎づくりには、窓の種類と機能性の理解やプライバシー対策が欠かせません。 |
Contents
書斎に窓を設けるべき3つのメリット

書斎は集中して作業する空間として、快適性と機能性の両立が求められます。
ここでは、書斎に窓を設けるべき理由を3つのポイントに分けてご紹介します。
採光を確保できる
窓から差し込む自然光により、日中の書斎は室内照明に頼ることなく、十分な明るさを確保できます。
優しい光は目の負担を和らげ、長時間のデスクワークでも疲れにくくする効果もあります。
換気できる
仕事や勉強に没頭していると、いつの間にか部屋の空気がこもりがちです。
そのようなとき、窓を開けて新鮮な空気を取り込むだけで、頭がスッキリします。
定期的に空気を入れ替えることで、常にクリアな思考を保ち、高い集中力で作業を続けられます。
開放感が得られる
壁に囲まれた空間は、ときに息苦しさや圧迫感をおぼえることも。
窓があると視線が外へと抜け、実際の面積以上に空間が広く感じられます。
作業の合間に、ふと窓の外に目を向けることで、自然と気分転換ができます。
書斎に窓を設ける4つのデメリットと対策

書斎への窓の設置には、多くのメリットがある一方で、考慮すべきデメリットもあります。
外から音が入りやすい
窓は壁に比べて音を通しやすいため、車の音や近所の話し声が入り込み、集中を妨げることがあります。
静かな環境を保ちたい書斎では、遮音性能を重視した窓サッシを検討しましょう。
近隣からの視線が気になる場合がある
窓は開放感が得られる一方、お隣の家や道路からの視線が気になる場合があります。
住宅が密集している場所では、プライバシーへの配慮が必要です。
窓付近では家具の配置が制限される
窓がある壁面には本棚など背の高い家具を置けません。
デスクのレイアウトも窓の位置によって変わるため、あらかじめ家具の配置を考えておきましょう。
外の暑さ・寒さを感じやすい
壁よりも窓は熱が出入りしやすいため、夏の強い日差しによる室温の上昇や、冬の冷気が伝わりやすくなります。
しかし、近年はペアガラス(複層ガラス)など断熱性能に優れたものが主流です。
適切な窓を選べば、外気の影響を抑えられます。
窓のある書斎のおしゃれな施工事例
実際の施工事例を通じて、窓のある書斎の魅力と設計のポイントをご紹介します。
広々としたデスクと高い勾配天井で快適な書斎
勾配天井の特徴を活かした横長の窓が印象的な書斎です。

▶施工事例:吹き抜けがつなぐ、光と空間のあるシンプルモダン住宅
天井の高い位置に配置された窓からは自然光がふりそそぎ、日中であれば照明をつけなくても十分な明るさが得られます。
また、ブルーのアクセントウォールが空間のアクセントとなり、落ち着いた雰囲気の中にも洗練された印象を与えます。
デスクをフローリングと同系色の造作家具とすることで統一感を持たせ、広々とした作業スペースを実現しました。
大きな窓で開放的な書斎
共働きでリモートワークをされているご夫婦のために設計された書斎で、お二人が同時に作業できるよう、十分な広さを確保しています。

▶施工事例:【ワークスペース】オンもオフも心地よく。住宅密集地でも明るく開放的に
大きな窓からは街並みを一望でき、作業の合間に外の景色を眺めてリフレッシュできる環境です。
窓に隣接して設けられたインナーバルコニーも魅力のひとつです。
室内からそのまま外に出られ、オンとオフの切り替えがスムーズにできるよう工夫しました。
複数のスペースを書斎として使える住宅
用途や気分に応じて作業場所を選べるよう、複数の書斎スペースを設けた事例です。

▶施工事例:吹抜けにインダストリアルなスケルトン階段。ロフトまで全部カッコイイ家
キッチン横のワークスペースには上げ下げ窓を採用し、家事の合間にも作業しやすい環境です。
もう一つの特徴は、吹き抜け部分に設けられたロフトスペースです。

天井高は抑えられていますが、スリット窓と吹き抜けへの開口部により、圧迫感をおぼえることなく集中できる空間に仕上がっています。
趣味の時間にも作業にも活用でき、ご家族それぞれのライフスタイルに合わせた使い方が可能です。
書斎の窓選びと設置のポイント

窓の種類や配置によって毎日の作業環境が変わるため、書斎の窓選びは、作業効率と快適性に影響します。
ここでは、適切な窓選びと配置のポイントについて紹介します。
窓の種類と機能性の選び方
窓の大きさや形を選ぶ際は、高い位置に設置する「高窓(ハイサイドライト)」がおすすめです。
高窓は、空からの光を安定して取り込めるため、部屋の奥まで明るくなります。
外からの視線が届きにくいため、プライバシーを確保しながら採光できます。
書斎に適した窓の種類は以下の3つです。
- ・引き違い窓:左右にスライドさせて開ける、おなじみの窓です。
開ける幅を自由に調整できるため、換気のしやすさは抜群です。
- ・FIX窓:開閉できないよう固定された窓で、「はめ殺し窓」とも呼ばれます。
隙間がないため防犯性や室温を保つ気密性・断熱性に優れています。
- ・縦すべり出し窓:外側に向かって縦に開くタイプの窓です。
開いた部分が風を受けるため、省スペースでも効率よく空気を取り込めます。
外からの視線が気になる場合は、プライバシー対策も考えましょう。
表面に凸凹のある「型板ガラス」や、手軽に使えるブラインドなどが効果的です。
窓の位置で変わる作業効率と快適性
書斎での作業効率や居心地は、窓の配置によっても変わります。
デスクで文字などを書くとき、利き手の影で手元が暗くなると、作業がしづらくなり集中力の低下につながります。
これを防ぐには、利き手と反対側に窓を設けるのがおすすめです。
また、窓の方角によって部屋に入る光の量や時間帯が異なるため、書斎の使い方に合わせて選びましょう。
- ・東向きの窓:気持ちのよい朝日が差し込みます。朝型の生活を送る方にぴったりです。
- ・南向きの窓:一日を通して安定した光が得られます。日中、長く書斎で過ごす方におすすめです。
- ・西向きの窓:午後に強い西日が入るため、ブラインドなどで日差しを調整する工夫が必要です。
- ・北向きの窓:直射日光が入りにくく、一日中やわらかい光が保たれます。PC画面の反射が気になる方に適しています。
書斎の窓に関するQ&A

書斎の窓について、ミナガワ建設がよくいただく質問・回答を紹介します。
書斎の窓は建築基準法でどんな決まりがあるの?
A.建築基準法では、居室(人が長く過ごす部屋)には採光と換気のための開口部を設けることが義務付けられています。
採光には「部屋の床面積の7分の1以上」の大きさの窓が、換気には「床面積の20分の1以上」の開け閉めできる窓が必要です。
ただし、24時間換気システムのような換気設備を設置している場合は、換気に関する窓の基準は満たしているとみなされます。
書斎の窓の配置で風水的に良い・悪いはあるの?
A.風水では、書斎の窓は東または南東に設けることが良いとされています。
また、デスクの正面に窓があると集中力が散漫になるため、デスクの横または斜め前に窓を配置することが推奨されています。
ただし、現代の住宅では、実用性や快適性を優先して設計するのが現実的です。
風水を参考にしつつも、実際の暮らしやすさを第一に考え、長く愛用できる書斎をつくりましょう。
書斎の窓の防犯対策はどうすれば良い?

A.2階の窓の下に、エアコンの室外機など足場になるものがある場合は、防犯上注意が必要です。
対策として、以下が効果的です。
- ・防犯ガラス:ハンマーなどで叩いても割れにくいガラスを採用。
- ・面格子:窓の外側に格子を取り付け
- ・センサーライト:人が近づくとライトが点灯し、侵入の抑止力に
- ・防犯フィルムや補助錠:後付けできる手軽な対策
まとめ
書斎に窓を設けると、部屋が明るく開放的になり、心地よい風を取り込めます。
自然光は目に優しく、ふと外の景色を眺めれば気分転換にもなり、仕事や趣味の効率も向上します。
矢島建設工業は、これまで数多くの書斎づくりを手がけてまいりました。
お客様一人ひとりのライフスタイルや使い方に合わせた窓をご提案いたします。
ぜひお気軽にご相談ください。


