
近年、働き方やライフスタイルの変化を受けて、落ち着くデザインや空間の家づくりを重視する方が増えています。
仕事や子育てなど忙しい毎日の中で、「家に帰った瞬間、ふっと肩の力が抜けてリラックスできる住まいがほしい」と感じる方は多いです。
落ち着く家をつくるためには、単に広さを確保したり設備を充実させたりするだけでは不十分です。
土地選びから間取り、外観・内装のデザインまで、細部にわたる工夫が積み重なって初めて、落ち着く空間をつくることができます。
この記事では、落ち着く家に共通する特徴から、土地選びのコツ、間取りづくりのポイント、外観・内装デザインの工夫までを解説します。
あわせて、サウナやジェットバス、開放的なリビングを取り入れた落ち着く家の施工事例も紹介しますので、理想の住まいづくりの参考にしてください。
| このコラムのポイント |
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| ・静かで日当たりが良く、プライバシーを確保しやすいなど、落ち着いた環境の土地を選ぶためのチェックポイントを押さえておきましょう。 ・落ち着く間取りをつくるためには、開放感を高める設計や収納計画などの工夫が必要です。 ・外観・内装デザインに共通する、色や素材選び、照明計画で落ち着いた家をつくるコツを解説します。 |
落ち着く家に共通する特徴

「落ち着く家」と一口に言っても、好みやライフスタイルによって形はさまざまです。
しかし、どのような方にとっても共通する、落ち着く家の特徴もあります。
適度な広さとプライバシーが確保されている
落ち着く家は、広すぎず狭すぎない適度な広さと、外部からの視線を遮るプライバシー性の高さが共通しています。
家具の配置や過ごす人数に合わせたちょうど良い広さの空間は、圧迫感がなく程よく落ち着けると感じやすいです。
また、プライバシーを確保することで、道路や隣家からの視線が気にならずくつろげる住まいになります。
シンプルで温かみのある色使い・自然素材
落ち着く家は、シンプルな色使いや、無垢材や漆喰などの自然素材を取り入れているケースが多いです。
原色のような刺激の強い色や派手な柄などを控えることで、視覚的な情報量が抑えられ、心が落ち着く空間をつくりやすくなります。
また、無垢材や漆喰、珪藻土といった自然素材も、手触りや視覚などさまざまな面で心地よさをもたらします。
静かで居心地の良い環境
騒音や暑さ・寒さを感じにくい、静かで快適な室内環境も落ち着く家の特徴です。
外部の生活音や道路の騒音が響きにくい住まいは、時間帯を問わずリラックスしやすいです。
また、冷暖房に頼りすぎず一定の室温が保たれている空間は、体への負担が少なく、居心地の良さにつながります。
生活感を見せない収納の工夫がある
使いやすい収納がバランス良く配置されていて、生活感が見えない環境も落ち着く家に共通する特徴です。
ホテルや旅館の客室のように、整理整頓が行き届いている空間は落ち着く印象を与えます。
毎日過ごす自宅で生活感を完全になくすのは難しいものですが、収納の工夫によって生活感が抑えられた空間は、それだけで落ち着いた印象を保ちやすくなります。
家族の時間と1人の時間、それぞれの居場所がある
落ち着く家には、家族で過ごす場所と1人で静かに過ごせる場所、両方の居場所が用意されている点も共通しています。
リビングで家族との会話を楽しんでくつろぐ、書斎や趣味室で好きなことに没頭する、どちらも必要な時間です。
その日の気分やシーンに合わせて過ごし方を選べる居場所を用意することで、日々の暮らしにメリハリや余白が生まれます。
落ち着く家をつくるための土地選びのポイント

落ち着く家づくりは、間取りや内装を検討し始める前の、土地選びの段階からすでに始まっています。
ここでは、落ち着く家づくりに適した土地を選ぶ際に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
周辺環境と静けさ
落ち着く家づくりを目指すなら、まずは土地の周辺環境や静けさを重点的にチェックしましょう。
交通量の多い幹線道路沿いや、線路・工場・商業施設が近い土地は、生活音や振動が伝わりやすくリラックスできない環境です。
落ち着く環境にこだわるなら静かな土地を選ぶのが理想的です。
候補の土地を見るときは、まずマップで周辺の状況を大まかに把握したうえで、実際に歩いてみましょう。
平日と休日、朝と夜など、時間帯を変えて複数回足を運ぶと、周辺の音の傾向をより正確に把握できます。
日当たり・風通し
土地の日当たりと風通しの良さも、落ち着く家の土台となる重要な要素です。
日照時間が短い土地では室内が暗くなりやすく、気分にも影響を及ぼします。
また、風の通り道が確保できない土地は湿気がこもりやすく、快適性を損なう原因になります。
周辺の建物の高さや配置、方角を確認し、季節によって日当たりや風通しがどう変化するかをイメージしておくことが大切です。
プライバシーを確保しやすい形状・立地
落ち着く家の要素の1つであるプライバシーの確保についても、土地選びの段階でチェックすべきポイントです。
周囲を建物に囲まれている、または道路から室内が見通せる土地では、間取りや窓の配置に工夫を凝らしても視線を完全に遮るのは難しい場合があります。
旗竿地や高低差のある土地、外周に植栽や塀を設けやすい区画は、プライバシーを確保しやすい傾向にあります。
土地選びの段階で住宅会社に相談し、間取りや外構の工夫で視線を遮り、プライバシーを確保した落ち着く家を建てられるか確認しましょう。
落ち着く家の間取りづくりのポイント

間取りの設計の工夫も、落ち着く家づくりに欠かせないポイントです。
ここでは、暮らしやすさとリラックスできる環境を両立するための間取りの工夫を紹介します。
天井高で開放感やメリハリを生み出す
床面積が限られることが多い日本の戸建て住宅で落ち着く雰囲気をつくるために、天井高に工夫するのは間取りのポイントの1つです。
例えば、勾配天井や吹き抜けで高さを上げることで、実際の床面積以上の開放的な雰囲気を生み出し、落ち着く空間をつくりやすくなります。
さらに、天井高に変化をつけると、空間にメリハリが生まれます。
例えば、リビングの一部を吹き抜けにして、隣接する和室やヌックなどの天井を低めに抑えることで、隠れ家のような空間をつくることが可能です。
空間の目的に合わせて天井高を変えることで、壁で区切らずに落ち着く空間をつくりやすくなります。
生活感を隠す収納計画
使いやすい収納を住まい全体にバランス良く配置し、上手く生活感を隠すことも落ち着く間取りづくりのポイントです。
玄関収納やパントリー、ファミリークローゼットなど、部屋の用途ごとに適した収納を配置すると、物があふれて生活感が出て、落ち着かない雰囲気になるのを防げます。
収納量を確保するだけでなく、使う場所の近くに配置することも重要です。
動線に沿って収納を配置することで、日々の生活の効率が高まり、リラックスタイムを増やすことにつながります。
また、生活感が出やすいものは扉付きの収納で隠し、趣味のアイテムなどをディスプレイするなど使い分けも重要です。
住まいに合わせたオーダーメイドの造作家具で、収納量とデザイン性を両立し、落ち着く住まいをつくるのも1つのアイデアです。
例えば矢島建設工業では、住まいに合わせたオーダーメイドの造作収納で、使いやすく統一感のある住まいをご提案しています。
それぞれの過ごし方ができるプライベートスペースをつくる
家族が集まって過ごす場所と、1人で過ごせるプライベートスペースを間取りの中で分けることも、落ち着く家づくりの工夫の1つです。
リビングやダイニングは住まいの中心に配置してコミュニケーションを生み出し、書斎や趣味室は寝室に近い静かなエリアに設けると、落ち着く時間を過ごしやすくなります。
忙しい仕事の合間に一息つける書斎や、老後にゆったりと趣味を楽しめる部屋など、ライフスタイルに合わせた1人の居場所を間取りに組み込んでおくことがポイントです。
また、個室を確保するのが難しい場合は、リビングに小上がりを設けるなど、程よい距離感で過ごせるプライベートスペースをつくるのも1つのアイデアです。
ウッドデッキやタイルテラスなどを設置して、1人の時間を過ごせるアウトドアリビングをつくる方法もあります。
視線・生活音を遮るプライバシー設計
間取りの工夫によって、プライバシーに配慮するのも落ち着く家づくりのポイントです。
道路や隣家に面する場所に居室や寝室などを配置する場合は、窓の高さや位置を工夫し、外部からの視線を遮ります。
ソファから見える位置に高窓を設ければ、外からの視線を遮りつつ、空の景色を室内に取り込むことができ、リラックスしやすい空間になります。
また、寝室と子ども部屋、リビングと書斎など、生活音が気になる部屋同士は距離を取ったり、廊下や収納を挟んだりして音の伝わりを軽減しましょう。
視線や音は図面だけだと分かりづらい部分なので、毎日の生活をリアルにシミュレーションして確認することが大切です。
光と風を取り込む
照明器具や空調機器に頼らず、間取りの工夫で光や風を上手く取り込んで落ち着く空間をつくる考えも大切です。
自然光が入る明るい空間は魅力的に見え、風を取り込むことで、室内に居ながら屋外のような気持ち良さを味わうことができます。
例えば、吹き抜けや室内窓を活用すれば、直接光が入りにくい部屋にも明るさを届けられます。
また、開口部を間取りの対角線上に設けると、家全体に風が通り居心地の良い空間をつくることが可能です。
落ち着く家の外観・内装デザインづくりのポイント

外観・内装のデザインも、落ち着く家をつくるうえで欠かせない要素です。
しかし、理想のデザインは人によって変わるため、正解は1つではありません。
ここでは、落ち着く家のデザインの基本的な考え方のポイントを紹介します。
好みのデザインを見つけて統一する
落ち着くと感じるデザインは人によって異なるため、まずは自分にとって心地よいと感じる方向性を見つけることが出発点になります。
方向性が定まらないまま複数のテイストをバラバラに取り入れた住まいは、視覚的な情報量が多く、落ち着くのは難しいです。
和モダン、ナチュラル、ホテルライクなど、1つのコンセプトで外観から内装まで統一することで、よりクオリティが高いデザインをつくりやすくなります。
まずは住宅会社のホームページやSNSなどでいろいろな施工事例を見て、ご自身が落ち着くと感じる好みの外観・内装デザインを見つけましょう。

色数を抑えて定番カラーでまとめる
落ち着く家の外観・内装デザインに共通する考え方として、使う色の数を抑えて、ベーシックなカラーでまとめることも挙げられます。
ベージュやグレー、ブラウンといった特定の色そのものが、落ち着きを生むわけではありません。
同系色でまとめる、2〜3色に絞るなど、組み合わせ方の工夫が、視覚的な落ち着きにつながります。
前述した好みやコンセプトに合わせて、シンプルでなじみやすい色選びを心がけてみましょう。
自然素材をバランス良く取り入れる
落ち着く家づくりでは、外観・内装に自然素材をバランス良く取り入れて、空間全体で調和させることも大切です。
無垢材や漆喰、珪藻土などの自然素材は、木目や質感などの表情で温かみを与えますが、種類や色味を増やしすぎると、かえって空間の情報量が増え、落ち着きを損なう場合があります。
例えば、内装に無垢材を取り入れる際は、床材・建具・家具など、見える範囲で樹種や色味を統一すると、落ち着いた空間をつくりやすいです。
外観に石材や木目を取り入れる際も、面積のバランスを考えながら、色味をそろえて素材だけ切り替えるといった工夫も必要です。
見た目や肌触りだけで自然素材を取り入れるのではなく、1つの世界観をつくるための要素としてバランス良く活用してみましょう。
照明でデザインや素材の魅力を引き出す
照明計画によって、外観デザインや、内装の素材・間取りの魅力を引き出し、落ち着く雰囲気をつくるのも効果的な手法です。
例えば、アプローチのガーデンライトや、シンボルツリーを照らすスポットライトを活用すれば、夜の外観デザインを魅力的に見せることができます。
内装は、大型のシーリングライトで部屋全体を均一に照らすのではなく、光源を分散させて陰影を生み出すと、落ち着く空間をつくりやすいです。
また、電球色など暖かみのある色温度の照明も、穏やかな印象の空間をつくるのに効果的です。
調光機能を取り入れれば、時間帯やシーンに応じて色温度や明るさを調整でき、暮らしの中でメリハリのある照明環境を保てます。
照明計画にこだわり、素敵な外観デザインや室内空間をつくることで、1日の終わりにホッとする時間を過ごせる住まいになります。
落ち着く家の施工事例
矢島建設工業では、これまで紹介してきた落ち着く家の考え方を、非日常のくつろぎとして形にした住まいを数多く手がけてきました。
ここでは、その一例として、海を望む高台に建てられた素敵な施工事例を紹介します。

【海が見える│吹き抜け│サウナ付き】開放感と非日常を味わう。リゾートの寛ぎを我が家で
「忙しい毎日を忘れて、休日をゆっくり過ごしたい」という想いを実現するために、海を眺められる高台の立地を活かしたお住まいです。

吹き抜けの開放的なLDKは、ご自宅でありながらリゾートホテルのような非日常感を味わえる魅力的な空間になっています。

外部の視線が気になりにくい高台の立地を活かし、窓から海の景色を眺められるようにしているのもこだわりポイントです。


さらに、プライベートサウナと屋外に設けたジェットバスも、日常を忘れて落ち着ける贅沢な空間です。
〈関連コラム〉
サウナ付き注文戸建住宅のつくり方|理想のサウナアイデアも紹介
落ち着く家づくりでよくある質問

最後に、日常を忘れて落ち着ける家づくりを目指す際、気になることが多いポイントをまとめました。
Q.狭い土地でも落ち着く家はつくれますか?
A.間取りやデザインの工夫で十分可能です
都市部などで床面積が限られる土地でも、天井高に変化をつけたり、吹き抜けや室内窓を活用したりすることで、実際の面積以上の開放感を生み出し、落ち着く家をつくることは可能です。
また、収納計画や色使いを工夫することで、限られた空間でも視覚的な落ち着きを演出できます。
Q.静かな環境を求める場合、都市部と郊外どちらが向いていますか?
A.一概にどちらが良いとは言えず、土地の周辺環境次第です
都市部でも、幹線道路や商業施設から離れた住宅街の奥まった土地であれば、静かな環境を確保することは可能です。
逆に郊外であっても、幹線道路沿いや線路の近くでは、交通量による騒音が気になる場合があります。
エリアの傾向だけで判断せず、候補地ごとに実際の音環境を確認することが重要です。
Q.平屋と2階建て、落ち着く家づくりにはどちらが向いていますか?
A.どちらでも落ち着く家はつくれますが、それぞれ工夫の方向性が異なります
平屋は2階の床がないため、天井の高低差や吹き抜けを活かして開放感を演出し、落ち着く空間をつくりやすい傾向があります。
一方、2階建ては上下階でゾーニングしやすく、1人で落ち着く空間を確保しやすい構造です。
土地の広さや暮らし方によってどちらが適しているかは変わるため、プロに相談してみるのがおすすめです。
まとめ
落ち着く家づくりで大切なのは、広さやプライバシー、色使いや素材、収納、静けさといった要素を積み重ね、暮らしの中に「オンとオフを切り替えられる場所」を用意することです。
土地選び、間取り、外観・内装デザインに工夫し、心からくつろげる住まいを目指しましょう。
矢島建設工業では、完全自由設計とSE構法による大空間設計を活かし、サウナやジェットバスを取り入れたリトリートハウスなど、忙しい日常から離れて過ごせる住まいを数多く手がけてきました。
落ち着く家づくりをご検討の方は、ぜひ一度ご相談ください。


